導入事例
導入事例
書籍・パッケージメディア、アパレル等の総合リユース事業の運営
お客様からの買取時に、査定待ち時間が長くなることが多い
キャッシュレス決済手段のニーズが大きくなってきた
繁忙時に、販売と買取業務が重なり接客サービスに集中できていない
お客様の買取査定の待ち時間を短くできた
お客様のキャッシュレス決済手段のニーズに応えられた
繁忙時に、集中していた業務を平準化できた
本・家電を売るならBOOKOFFで有名な「ブックオフコーポレーション株式会社」様。 本やゲームのソフトからはじまり、現在では総合リユースカンパニーへ。 今回は、ITサービス企画部サービス企画グループの清川様にお話を伺いました。
店舗の大きな課題としては、買取査定が終わるまでの店舗での待ち時間が大変長いということでした。現在当社は、本・ゲームのソフト以外に、洋服・スポーツ用品・ハイブランドまでいろいろな商品を扱う店舗が広がっております。多くのお客様にご利用いただけていることは大変ありがたいことですが、その反面、土日・ゴールデンウィーク・年末年始の混雑時は、買取査定に2時間待ちや翌日精算ということも多く、お客様から「また、来なきゃいけないの」「そんな時間まで待てない!」と言われることがありました。
当社では、2017年に電子買取システムを導入し、買取2回目以降はお客様が紙に記入することなくご利用いただけるようになりました。このシステムを用いて、さらにお客様に負担なくより手軽にお売りいただけるようにならないかと考えたことが、今回の導入のきっかけです。
我々としては、お客様にお売りいただけるということが一番大切なことです。過去に買取サービスを導入した時には、買取代金をポイントでお支払いするサービスも行いましたが、志半ばでクローズ。そういう経緯から、現金以外の何かしらの手段でお客様に買取代金をお渡しすることができれば、課題解決ができるのではないかと考えつづけておりました。グループのブックオフオンライン事業部に、複数のキャッシュレス手段でお客様に支払いできるマルチバリューチャージサービスのお話がきていると知り、サービスの内容を紹介いただく機会を作っていただきました。最初にお話を伺った時、「そういうサービスが、あるんだ!」というのがシンプルに思ったことです。
買取査定でのお客様の待ち時間については、社内の共通認識としてありました。最初は店のオペレーションや自社でできることを検討したのですが、キャッシュレス決済手段が世間に広がっていることから、それに近い形を考えておりました。また、着金サービスをしている会社から話を伺ったのですが、1社だけではインパクトが薄いのと、幾つもの会社とやりとりしていくのは難しい。そのタイミングで、マルチバリューチャージサービスが、複数のキャッシュレス決済手段でお客様にお支払いができる、と知ったことが大きなポイントでした。
お客様の視点で考えれば、希望の受取手段を選べるというメリットは大きいですし、開発も1社ごとに契約を結んで接続するより費用が抑えられ、かつ運用も1社とのやりとりですむので、非常にスムーズに進められました。導入の決め手は、当社が理想とするキャッシュレス決済サービスを行うには、これしかないと判断したことです。
限定125店舗でマルチバリューチャージサービスを使った「スマホで受取コース」を3ヶ月トライアル運用した時に、従業員・お客様からの声を聞くと、認知があがっていけば非常に良いサービスになっていくと感じました。当社のお客様アンケートでは、7〜8割の方は、不要なモノを処分したい、という理由で利用されております。実際に「スマホで受取コース」を利用されているお客様の平均買取金額は、店頭での買取金額よりも3~4割程度低く、処分ニーズがあるお客様に、本サービスを気軽に体験していただくという目標を実現できていると感じました。
当社では現金ニーズが高く、キャッシュレス決済手段が拡大しつつあるとはいえご利用いただいたお客様の割合はまだまだ高くないです。ですが、キャッシュレス決済手段を使い始めているお客様からは、「便利そう」と使っていただいております。当社では、半年に1回くらいの頻度でお売りいただくお客様が多いのですが、「スマホで受取コース」を導入して3ヶ月の間に何回もご利用いただいているお客様もいらっしゃいました。
投資回収という観点では、当初の見立てより早くできそうです。人件費でいうと、本サービスをご利用いただく件数が増えることによって業務負担とともに下がっていくと思います。ブックオフと他の小売店との大きな違いは、買取業務がある点です。導入前は、販売と買取のピークが同じ時間帯で、お客様が一番いる時間に接客などのサービスができていませんでした。本サービスにより、ピークタイムは販売に集中できるようになり、業務面での平準化・効率化・顧客サービスの見直しにつながると思っています。収益にプラスになることも見込んでおりますが、お客様に本サービスを体験いただき、「楽!」と言っていただけることがありがたいです。
ある店舗では、実際に自分たち自身で「スマホで受取コース」を体験して、いいと思ったらお客様に勧めようということになり、ほとんどのスタッフがいいね!と感じ、お客様に紹介していったという話を聞きました。一方で、店頭が忙しい時は説明する時間がないなど課題はあります。今後は、タブレットで現金受取かキャッシュレス決済受取かをすぐに選んでいただけるようにし、受付での説明時間を簡略化していくことや、どのキャッシュレス決済手段で受け取りたいかは、あとでゆっくりお客様が選べるオペレーションに変えていきたいです。
お客様から多くの声をいただきました。「現金を持ちたくない」という方は、とくに都心部にいらっしゃいました。また、主婦の方から「現金の方がいい」という声があった一方で、シニアの方から「時代はキャッシュレス決済だ」という声があったりと、さまざまな決済手段のニーズがあることが分かりました。まだ、キャッシュレス決済サービスを利用されていないお客様もおられますので、利用率の向上を目指していきたいと思います。
担当の方とは、フランクに対等な関係でお話させていただいております。システム的な面で、わからない部分など連絡したところ、すぐにレスポンスをいただき助けていただきました。今後、4月から導入店舗を680店舗以上に拡大する中で見えてくる課題もあると思います。将来的にはキャッシュレス決済手段が、もっと増えていくことを期待しています。また、マルチバリューチャージサービスに限らず、当社の課題解決に結びつくものがあれば広げていき、Win-Winになることが理想的だと思っております。
ブックオフ様との取り組みは、「お客様の課題をキャッシュレスという手段で解決する」という非常に良いモデルであると社内外から評価いただいております。
引き続き、店舗スタッフの方々にも導入効果を感じていただけるよう努めてまいります。
今後も消費者様の利便性向上を最優先に考えつつ、キャッシュレス手段の拡充と機能強化を重ねる事で、より良いサービスを提供して参ります。
(カードソリューションカンパニー 事業推進グループ 杉野 啓太)
ブックオフ様は「本」を中核にリユースのリーディングカンパニーとして、様々なモノのリユースを通じてたくさんのお客様の生活を楽しく豊かにすることにチャレンジされています。
そのようなチャレンジに今回、マルチバリューチャージサービスをご提案させていただきました。
今後もヤマトグループのリソースを活用しながら、ブックオフ様の更なる事業拡大のお手伝いをしたいと思います。
(地域統括営業本部 関東支店 横浜営業所 石井 亮一)
所属・役職等は取材当時のものです。
ブックオフコーポレーション株式会社 様